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小学校農業科等取り組み状況

札幌市立福住小学校 ~うまくいかないことも大切な学び~
収穫のよろこびを分かち合う福住小5年生の畑活動

10月9日、札幌市立福住小学校の5年生による総合的な学習の時間「私も地球号クルー」の一環として、春に植えたじゃがいもとさつまいも等の収穫授業が行われました。

授業のはじめには、地域学校協働活動推進員の三坂さんから「春に植えた苗の様子を見た人はいますか?」との問いかけがあり、子どもたちは自分の記憶をたどりながら手を挙げていました。その後、みんなで作物の状態を確認し、気づいたことを話し合いました。

続いて、近隣で農業を営む小西さんから「今年の夏はとても暑く、雨も少なかったため、農家の畑でもじゃがいもが大きく育たなかった」とのお話があり、子どもたちは、自然は人の思い通りにはならないこと、そして作物も愛情を込めて手をかけなければうまく育たないことを学び、深くうなずいていました。

そして、いよいよ収穫作業に入ります。今年の天候に加え、畑は日当たりの条件が厳しく、生育は思うように進みませんでしたが、子どもたちは一つ一つ、じゃがいもとさつまいもを丁寧に掘り起こしながら、収穫の喜びを味わっていました。

土の中から顔を出したいもを見つけるたびに、歓声が上がり、友達同士で見せ合う姿も見られました。うまく育たなかった株やとうもろこしもありましたが、子どもたちはその理由を考えたり、来年への工夫を話し合ったりと、うまくいかないことも大切な学びの一部として受け止めることでしょう。

授業の最後には、担任の先生から、「やれないことがあっても、作物は年に1回しか育たず、やり直しはできません。やれなかったことは次の学年に伝えることも大切です。何をどう伝えるかをこれから考えていきましょう。」との言葉があり、みんなは静かに耳を傾けていました。

この活動を通して、子どもたちは自然の恵みや命のつながりに触れながら、「生きる力」を育んでいます。収穫した作物は、今後の調理活動や振り返り学習に活用される予定です。


ゲストティーチャーのみなさんにごあいさつ
三坂さんから栽培の振り返りのお話を聞きます
小西さんから今年の作物の生育について学びます
じゃがいもを収穫します
少し小さいけど、さつまいもが獲れました
とうもろこしは小さかった・・・
みんなで交代しながら収穫します
今日の収穫です!
次の学年に何をどう伝えるか考えましょう
この記事のURLhttps://www.hal.or.jp/dietary_education/elementary_school/3151/