滝上町 ~農業の見える化~ 畑の見える学校から始まるふるさと教育
滝上町では、子どもたちの「たくましく生きる力」を育むことを目的として、町の基幹産業である農林業と連携した教育改革に取り組んでいます。その中心となるのが、小学校内に整備された菜園と農業体験会の取り組みです。
農林業という町の原点を教育の中核に据えた取り組みは、清原町長の就任以降、町の基本方針として進められています。農林業と建設部門を統合した「農林建設課」の新設をはじめ、行政の体制を整えながら、暮らしと農林業、まちづくりが一体となった地域づくりの中に教育も位置付け、地域全体で子どもたちを育てる教育環境の構築を目指しています。
令和6年度には、滝上小学校の前庭の一部が菜園として整備されるとともに、かつて芝桜の苗を育てていた町有地も耕起され、町民を対象とした食育・農業教育の場としての活用が始まりました。地元農家の皆さんの指導のもと、町民と子どもたちが一緒になって、サツマイモや落花生、オクラ、スイートコーンなどを播種・収穫する体験活動が行われました。
これらの取り組みは、単なる農業体験にとどまらず、郷土教育と連動しながら、地域への理解や愛着を育てることを目指しています。また、こうした活動を通じて、地域の人々のつながりや絆が深まり、子どもたちにも、人やいのち、他の生きものを大切にする心が自然と育まれることでしょう。
さらに、令和7年度には、滝上小学校に整備した菜園を活用した農業体験会も行われています。子どもたちへの「農業の見える化」が図られるとともに、今後の小中一貫教育の導入を見据え、「農林業」と「郷土」に関わる学びのあり方も検討されています。
滝上町は、農林業に関わる教育を通じて、子どもたちの「生きる力」と「謙虚な心」を育てるとともに、地域への愛着と誇りを育む「滝上ならではの教育」の実現を目指して取り組まれています。
【令和6年度滝上町農業体験活動】(写真提供:滝上町)






【令和7年度滝上小学校の菜園での農業体験会】(写真提供:滝上町)





