HAL財団

「家業」から「地域企業」へ

WEB版HALだより「テキスト版」

2025年7月8日号 (通算25-07号)

32回目を迎えた「花フェスタ札幌」

今年も、札幌の初夏を彩る花フェスタの時期がやってきた。大通公園の4丁目から8丁目までが色とりどりの花と緑で囲まれ癒しの空間となる。
造園業者の花壇や、花き・園芸用品の販売、飲食ブースなど、初夏の札幌を代表する一大イベント。花き販売は、鉢花を買い求める人で賑わっていた。



花フェスタに合わせて行われる農業高校生によるガーデニングコンテスト(ガーデニング甲子園)も気になるところ。
昨年の大賞は、静内農業高校。地元の新ひだか町がデルフィニウム全道一の産地であることから、デルフィニウムをメインに、青色のグラデーションを見事に表現し、幸せを呼ぶ青い庭というテーマそのものの作品を作り上げていた。ガーデニングの素晴らしさはもちろんのこと、地元名産の花を使うことで、地産地消も体現する作品だった。
さて、今年は、どこが大賞をとるのか。道内の11校16チームが参加して競った。



なんと、今年の大賞は、昨年に引き続き、静内高校!
地元のデルフィニウムをメインにしたのは昨年と同じ。今年はさらに、地元の新ひだか町が有数の馬産地であることから、幸福を呼ぶ馬の蹄鉄をモチーフに日高山脈を表現した作品となったのだ。暑さの続く中、そこだけ爽やかな風が吹いているように感じられた。

大賞の静内農業高校「Something Blue ~蹄鉄と花が紡ぐ幸せの庭~」

続いて、準大賞は2校。まずは、新十津川農業高校A。色とりどりの植物で、大地の恵みを表現していた。

準大賞の新十津川農業高校A「大地の恵み」

同じく準大賞は、剣淵高校。剣淵町は絵本の里であることから、桃太郎をモチーフにした作品。きびだんごに見立てた玉をスタートから転がすと、花々の間をすり抜け、音を奏でるという楽しい作品に仕上がっていた。

準大賞の剣淵高校「剣淵桃太郎の鬼退治!」

そして、皆さんからの投票で決まるSNS賞は、倶知安農業高校が受賞。右側で自然豊かな夏を、左側はスキーリゾート地のヒラフエリアを再現し、倶知安町の夏と冬を表現。また、前面に倶知安町特産のジャガイモを配置することで、倶知安町の魅力にあふれた作品となっていた。

SNS賞の倶知安農業高校「Blooming Together ~共に咲こう!~」

この他、特別賞には旭川農業高校Aが、奨励賞には新十津川農業高校Bが、それぞれ選ばれた。

特別賞の旭川農業高校A「持続可能な街「あさひかわ」」
奨励賞の新十津川農業高校B「ガーデニングを楽しむ空間」

ガーデニングのデザインや技術はもちろんのこと、地元をアピールするコンセプトも練られている作品の数々に、道行く人も足を止めていた。来年もまた、どんな作品が仕上がるのか。楽しみでならない。

(記事:総務部 山 京)

この記事のURLhttps://www.hal.or.jp/column/2823/