HAL財団

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WEB版HALだより「テキスト版」

2023年2月13日号(通算22-19号)

書籍紹介「絶対悲観主義」

話題の書籍のご紹介。
「絶対悲観主義」楠木 建著、講談社発行。

この本は、日立Webマガジン「Executive Foresight Online」で連載された“楠木建の「EFOビジネスレビュー」”(2018年8月20日~2022年4月25日)を加筆再構成したものだ。

講談社のサイトには、このような紹介がある。
『みなさん、がんばりすぎていませんか?
そんなに心配することはありません。なぜなら、こと仕事で自分の思い通りになることは、ほとんどないから。
この身も蓋もない「真実」を直視して、成功の呪縛からもっと自由になろう。
そうすれば目の前の仕事に対し、もっと気楽に、淡々とやり続けることができる。
厳しいようで緩い、緩いようで厳しい、でも根本において割と緩いーー、
絶対悲観主義者の著者が実践してきた「GRIT無用、レジリエンス不要」の仕事の哲学。』

構成はこのようになっている。
1 絶対悲観主義
2 幸福の条件
3 健康と平和
4 お金と時間
5 自己認識
6 チーム力
7 友達
8 オーラの正体
9 「なり」と「ふり」
10 リモートワーク
11 失敗
12 痺れる名言
13 発表
14 初老の老後

私は著者と年齢も近く、なるほどなぁ、とうなずくことが多い本であった。
多くのビジネス書やハウツー本とはまったく違うものである。
「へぇ」とか「あぁ、そうかもしれないなぁ」「そういう考え方もあるんだ」というくらいかもしれない。でも、その「くらいかもしれない」というのは意外と大事だ。
こうしなきゃいけない。こうすれば良い。その通りにしなきゃ。そこに囚われすぎると前に進まない。
時には気楽というのも大事だんだよ、というエッセーだ。

(HAL財団 上野貴之)

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