HAL財団

「家業」から「地域企業」へ

WEB版HALだより「テキスト版」

2023年10月31日号(通算23-23号)

<乞うご期待!>
パリのマルシェから見た北海道農業との関わりの未来形

 写真家の藤田一咲(いっさく)さんにダメ元で「原稿書いていただけませんか?」と厚かましくもお願いしたところ、WEB版HALだよりにご寄稿いただきました。

 藤田一咲さん(敬愛の念を込めて以下一咲さん)は、数多くの写真集や写真関係の技法書のほか、軽妙な文章のエッセイ本などの著書があり数多くのファンを持つスーパー写真家です。今回は、その一咲さんのお便りにしたためられた文章をそのまま拝借し、次号からの3回に渡って「藤田一咲特別寄稿」を掲載いたします。

 それでは、「乞うご期待号」として一咲さんのこの企画に対する思いをここに掲載します。

(HAL財団 企画広報室 上野貴之)

■ HAL財団の上野さんから、農業に関する視点を多様な方向から探りたいので、ついてはWEB版HALだよりに世界を旅するカメラマンの視点で「世界各地の市場や朝市から見た北海道の農業に関わる未来の形や可能性」、というテーマで語って欲しい、とメチャクチャ斬新な原稿依頼がありました。
な、なぜ、農業専門ではないぼくに? という気持ちは少なからずありました。が、それはおそらくぼくがアジアやアフリカ、ヨーロッパやアメリカなどの色々な国々、さまざまな文化圏、都市も田舎も、緑や水の豊かな地域から、土地も空気も乾き切った砂漠や高地・高山、また海に囲まれた島々まで旅して写真を撮っていることから今回の依頼になったのでしょう。

■ 世界各地の市場や朝市から、とひと口に言っても範囲が広すぎる。そこで最近、よく耳や目にすることが多くなった「マルシェ(フランス語で市場の意味)」、つまりパリの市場からの視点で、北海道の農業の未来に繋がりそうなヒントを探って行くことにしましょう。
「それではさっそく函館の朝市へ!」と担当の上野さん。函館の朝市をひと通り見たところで、上野さんは今度はぼくを次の取材先として札幌郊外の〈ふたりのマルシェ〉、続いて千歳市の〈花茶(かちゃ)〉へと連れて行ってくれました。これらの取材先が果たして今回のテーマである「北海道の農業の未来」とどう繋がっていくのでしょうか。

文:藤田一咲

さ~て、どう繋がっていくのでしょう。
戸惑いながらも、文章を引き受けてくれた一咲さん。もちろん、写真撮影もお願いしています。こちらもお楽しみに!

(函館朝市を撮影中の一咲さん(グリーンのズボンの人)

(開店準備の「ふたりのマルシェ」を撮影)

(千歳市「花茶」でイチゴの撮影中)

写真:HAL財団

来週は「パリのマルシェと函館の朝市から思うこと」を掲載します。
ご期待ください!

 

藤田一咲(ふじた いっさく)さんのご紹介
年齢非公開。ローマ字表記では「ISSAQUE FOUJITA」。
風景写真、人物写真、動物写真、コマーシャルフォトとオールマイティな写真家。
脱力写真家との肩書もあるが、力を抜いて写真を楽しもうという趣旨。
日本国内は当然、パリ、ボルネオ、さらには砂漠まで撮影に赴く行動派写真家。
公式サイト:https//issaque.com

主な写真集
『Two Hearts』 シティ出版・1989年
『Toujours』 マガジンハウス・1990年
『petit graff 巴里の落書き』 PARCO出版・1993年
『パリ散歩の時間』 エイ出版社<エイ文庫>・2004年
『気まぐれカメラBOOK』 玄光社・2007年
『ぼくとライカの旅 パリ・ヴェネチア編』 エイ出版社・2008年
『PARIS PARIS』光村推古書院・2018年
など多数。

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