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セミナー開催状況

2025年11月27日

~映画「大地の侍」~
第168回上映セミナー 知内みらい大学・知内町中央公民館にて開催

2025年11月27日、知内町中央公民館にて、第168回目となる上映セミナーを開催しました。
本セミナーは、知内町教育委員会が主催する「知内みらい大学」の一環として企画され、約50名の受講生の皆様にご参加いただきました。
道南地域は、明治以前からの豊かな歴史を有していますが、映画「大地の侍」上映セミナーの開催は、今回の知内町が初めてとなります。地域の歴史と農業文化を重ね合わせながら、映画を通じて先人たちの生き方や地域への思いを見つめ直す貴重な機会となりました。

知内町は、1205年(元久2年)に当時の甲斐国伊原郡の領主・荒木大学が砂金採取のために来道したことに始まり、以来、知内川上流では砂金採りが盛んに行われるようになったと伝えられています。
また、映画「大地の侍」でも描かれている明治維新期の旧幕府軍と新政府軍の戦いで、激しい戦闘が繰り広げられた箱館戦争の舞台の一つでもあり、歴史的にも重要な地域です。
さらに、幕末維新の混乱から約10年後には、アメリカから来日した農業教師エドウィン・ダンの指導のもと、西洋式農法を取り入れた大規模農場が開設されるなど、北海道農業の先駆的な地域となりました。

上映後には、参加者の皆様から「困難に立ち向かう主従の信頼関係と絆の深さを学ばせてもらった」「先祖のおかげで私たちが生かされているのは素晴らしいこと」との声が寄せられ、豊かな歴史と農業文化を有する知内町での上映は、来場者の心に深く響いたことと思います。
セミナーの終了後に、財団より知内町教育委員会を代表して、知内みらい大学の仲上会長へ映画「大地の侍」のDVDを贈呈いたしました。市立図書館での個人貸出用としてご活用いただき、今後、より多くの町民の皆様にご鑑賞いただくことで、地域の歴史や農業への理解と関心が一層深まるとともに、先人のたゆまぬ努力と苦労の積み重ねの上に、今の私たちの暮らしがあることを改めて感じていただけることを願っております。

明治以前からの大きな歴史を有する道南地域での上映セミナーの開催について、今後もご要望をお待ちしております。上映をご希望の方は、ぜひHAL財団までお気軽にお声かけください。


知内町中央公民館


HAL財団(伊東)から「知内みらい大学」仲上会長(右側)へ図書館貸出用DVDを贈呈

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