
2024年4月30日号 (通算24-5号)
春の市場まつりが開催されました
今回で7回目となる北国の鉢花まつり春の市場まつりが、札幌市白石区の花き地方卸売市場を一般開放して開催されました。
道内から小売店10店舗が参加。春を感じさせる色とりどりな花苗、鉢植えや園芸資材を販売。また、オークションも行われ、卸売市場ならではの雰囲気が伝わりました。


このあと、5月の札幌ライラックまつり、6月に恒例の花フェスタが札幌、旭川で開催。そのほかにも、道内各地で花を楽しむイベントが多数開催されます。
今回で7回目となる北国の鉢花まつり春の市場まつりが、札幌市白石区の花き地方卸売市場を一般開放して開催されました。
道内から小売店10店舗が参加。春を感じさせる色とりどりな花苗、鉢植えや園芸資材を販売。また、オークションも行われ、卸売市場ならではの雰囲気が伝わりました。
このあと、5月の札幌ライラックまつり、6月に恒例の花フェスタが札幌、旭川で開催。そのほかにも、道内各地で花を楽しむイベントが多数開催されます。
HAL財団企画広報室の今年度予定している仕事を紹介します。
2024年3月に贈呈式を行った第19回HAL農業賞の受賞者を今年も動画を制作し紹介いたします。
また、今年度の企画として、過去にHAL農業賞を受賞した方、企業がその後どのような成長を遂げているのかを動画を使いレポートする企画を練っています。
さらに、我々企画広報室のスタッフがカメラを担ぎ、現場に赴き、取材をすることにも力を入れていきます。慣れない撮影、編集作業にも挑戦します。
昨年から外部の方にWEB版HALだよりの執筆をお願いする回数を増やしています。今年はさらに回数、依頼先を増やしていきます。
すでに野菜ソムリエの吉川雅子さん、別海バイオガス発電(株)の小菅加奈子さんなどと原稿の打合せを進めております。ご期待ください。
今年は、配信セミナーにも挑戦します。
タイムリーな話題をお伝えできるよう、講師や内容を検討しています。
動画サイトYoutubeやZOOM会議などを利用し、双方向の質疑応答などにも対応できるようにする予定です。
2023年1月、2024年1月に開催した「トークセッション」が好評でした。そこで、今年は「サマートークセッション」と通常の「トークセッション」と2回のトークセッションを検討しています。
HAL財団の企画広報室は、スタッフ2名だけの小さな組織です。それでも、皆さまのご要望にはできるだけ対応していこうと考えています。
ご意見、ご要望がありましたら、info@hal.or.jp までメールをお寄せください。
23期を迎えたHAL財団の事業年度。今年度はどのような業務を行っていくのか、2回に分けて組織ごとに紹介いたします。今回は、HAL財団事業部の業務内容です。
HAL財団事業部は、農業の企業化をはじめとして、地域農業のブランド力の向上、環境保全型農業の啓発と促進、農業や農村の持つ価値の創造や活性化、農業や農村の歴史・文化の理解と共感を深める活動、各種調査研究などを行うことで、北海道農業・農村の持つかけがえのない価値の創造を目指しています。今年度もこの目標を実現するために、これからご紹介する業務をスタッフ一同で取り組みます。
農業経営及び地域農業の企業化をサポートするため、一般社団法人北海道農業法人協会などと共同で企業化に向けた経営力の向上や経営マインド、チャレンジ意欲の機運醸成、地域農業のブランド力の向上に向けたセミナー、講習会を開催します。
2023年12月18日 第5回次世代サミットを共催
農産物の安全や安心の確保はもとより、労働安全の観点に立ち、国際規格となっているGLOBAL.G.A.P制度や特別栽培農産物の認証取得・維持を図るため、制度の説明会などを開催し、広く普及啓発を行います。
2023年11月21日 農業高等学校でのGLOBAL.G.A.P出前授業
農産物の価値や農業の持続性を高め、地域の農業や農村の活性化を支援するため、公益財団法人はまなす財団と共催で地域づくり活動発掘・支援事業を実施します。
地域づくり活動発掘・支援事業に係る現地打合せ
北海道の農業・農村に対する理解と共感のすそ野を広げるため、2021年にスタートした映画「大地の侍」上映セミナー巡回プロジェクト。昨年度までに97回の開催と、3,900人を超える参加がありました。今年度も多くの皆様に参加していただけるよう、各地でこの取り組みを展開していきます。
2024.2.17札幌市資料館
北海道の農業・農村の新たな価値の創出のため、これまでの“農業を学ぶ”農業体験から“農業で学ぶ”を取り組みの方針とした「農業科」を広く促進します。
今年1月には、全国初の「農業科」を平成19年度から取り入れている福島県喜多方市から職員を招き、総合的な学習の時間を活用して「農業科」を昨年度スタートさせた美唄市ほか道内自治体、関係団体を対象とした情報交流会を開催しました。
2024.1.31情報交流会:喜多方市教育委員会による「農業科」の説明
企業的農業経営や地域農業等の持続的発展のため、今年度から、静内農業高等学校と連携した共同研究事業に取り組みます。
農業の6次産業化や環境保全型農業の実現、馬事文化の継承・発展に向けた取り組みを推進していきます。
ご意見、ご要望がありましたらinfo@hal.or.jp までメールをお寄せください。
4月1日付で理事に就任した理事を紹介します。
石島 力(いしじま ちから)
出身:旭川市
略歴
酪農学園大学酪農学部 獣医学科卒
獣医師
北海道環境生活部環境局生物多様性・エゾシカ対策担当局長
学校法人酪農学園 酪農学園大学副学長
学校法人酪農学園 常務理事
学校法人高橋学園 札幌どうぶつ専門学校副校長
趣味
城郭巡り
石島常務理事からのコメント
この広大な北海道で今後、農業を始めてみたい方や既に起業している方々へ様々な視点から情報提供をしていきたいと思っています。
これまで農業と異質であったり無縁と思われてきた様々な業種と大きな繋がりを持つことがじつは可能だったり、経営にあたって新たな方向性を示すヒントになったりしています。
このように、多くの方々がHAL財団の事業に触れて頂き、情報交換を通じて人脈を拡げ、北海道ならではの農業の姿を拡げていただきたいと思います。
そして、次世代を担う子供達へ農業の楽しさや豊かさなどを伝えていけたらと思っています。
平成15年(2003年)に設立されたHAL財団。4月から23期の事業がスタートします。
23期は理事の人数も変わります。従来の理事長、常務理事、非常勤理事2名という体制から理事長、専務理事、常務理事、非常勤理事2名という体制になります。
専務理事には今まで常務理事であった田尻忠三が昇任、また常務理事には4月1日付で石島力が就任しました。
石島常務理事は、次号(4月9日号)でプロフィールなどをご紹介いたします。
体制、事業計画はHAL財団WEBサイトトップページ、もしくは以下のURLからご覧ください。
体制: https://www.hal.or.jp/disclosure/system/
23期事業計画:https://www.hal.or.jp/disclosure/plan/
なお、22期の事業総括である決算、事業報告は承認後に公開いたします。
3月13日(水)に開催された臨時評議員会で次の人事が承認されましたので、お知らせいたします。
評議員 | 理事 |
---|---|
小川 郁子(おがわ いくこ) | 石島 力(いしじま ちから) |
非常勤 | 常勤 |
現職: 北海道新聞社 ビジネス開発本部次長 |
略歴: 元北海道環境生活部環境局 生物多様性・エゾシカ対策担当局長 前学校法人酪農学園常務理事 学校法人高橋学園 札幌どうぶつ専門学校副校長 |
小川郁子は、3月13日から2025年の定時評議員会終結の時までの任期になります。
石島力は、2024年4月1日就任予定で、任期は2025年の定時評議員会終結の時までになります。
3月13日(水)に第6回理事会と臨時評議員会が開催されました。
理事会では、23期(2024年4月~)の事業計画などが審議されました。詳しい事業計画は後日、財団公式サイトに公開します。
2024年1月22日(月)に開催した『新しい農業のビジネスを考えるトークセッション キーワードは「できる・勝てる・儲かる・続く」だ!』
当日は、話題提供者を含めた参加者は約100名。熱気の中で報告と質疑が交わされました。その模様を公開いたします。13時半~18時までと実に4時間以上の長さですので、全編版と分割版でUPします。
動画URL:
HAL財団主催 「新しい農業のビジネスを考えるトークセッション」【全編】
【全編 (03:42:56)】 → https://youtu.be/GZhGmAQ4pO4
【Chapter1 (28:54)】→ https://youtu.be/iIEoYSw5it4
【Chapter2 (26:44)】→ https://youtu.be/MMwhCfhRQo8
【Chapter3 (23:48)】→ https://youtu.be/hougnHS8u7o
【Chapter4 (19:39)】→ https://youtu.be/tJ0DTmve9Mw
【Chapter5 (36:14)】→ https://youtu.be/Lqs8Lcyu-YQ
【Chapter6 (29:47)】→ https://youtu.be/iSGHYQ7oS5c
【Chapter7 (24:56)】→ https://youtu.be/5WGdeoysarw
【Chapter8 (32:41)】→ https://youtu.be/ppbppNg2sJ4
2024年3月1日、JRタワーホテル日航札幌で第19回HAL農業賞贈呈式を開催しました。今年のHAL農業賞は、長沼町の株式会社押谷ファーム、同じく長沼町の桂農園、 新篠津村の有限会社有限会社ファーム田中屋に優秀賞が贈られました。贈呈式では、表彰状と副賞が渡され、その後 HAL 財団役職員、ゲストとの懇談の場を設け、受賞者の皆さんと懇親を深めました。
今回は小説を紹介。
初版は2015年8月と10年近くも前になる。改版が出たのが2023年5月という本だ。誉田哲也著「幸せの条件」
ストーリーは、理化学実験用ガラス器機メーカーの「役立たず社員」瀬野梢恵に、まさかの社命が下された!それは、単身長野に赴き、新燃料と注目されるバイオエタノール用米栽培の協力農家の獲得だった。行く先々で断られ続け、なりゆきで農業見習いを始める梢恵。だが多くの出会いが、恋も仕事も中途半端だった彼女を変えてゆく―。
誉田哲也といえば幅広いテーマで小説を書くが「ストロベリーナイト」に代表される姫川玲子のシリーズや「ジウ」といった警察小説の印象が強いが、今回は農業がテーマである。
解説によると、十年余りに渡り構想を温め2011年7月から読売新聞社のウェブサイトで連載されたという。
主人公は、東京の小さな理化学ガラス機器を作る会社に勤める24歳の女性社員。大学理学部を卒業しているが、開発などの業務には携わることができない。しかも仕事の意欲はない。恋人ともうまくいかない。その主人公にある日転機が訪れる。社長から長野県に出張が命ぜられるのだ。その目的がバイオエタノール用のお米を作ってくれる農家を探すこと。
小説のなかで重要なポイントとなるのが、東日本大震災だ。震災に遭遇し、長野に移住。しかし、農業法人社長の従兄弟が福島県から長野県に越してくる。もう福島ではお米は作ることができない、と。
10年も前の作品であるが、お米を食べ物としてだけではなく、新たなエネルギー資材として捉えたり、農業現場と違う業種の「常識の違い」「言葉の違い」などなど、思い当たることが多々あるのだ。私にとっては「あぁ、そうそう」「なるほど」「同じだ」となるのだ。
そして、誉田哲也が本書でテーマとした課題はどうなっているのだろう、と気になる。解説を記した読売新聞メディア局の田中昌義記者の文を一部紹介しよう。
「ところで、誉田さんが本作で示した社会課題は今、どんな状況にあるのだろうか。カーボンニュートラル(脱炭素)社会実現のための切り札の一つとして期待されるバイオエタノールについては、我が国では高コストという経済性の問題などがネックとなり、今のところ幅広い分野で普及しているとは言い難い。ただ、世界中でサステナブル(持続可能)な社会に向けた取り組みが進む中、国内でも新たな動きが出てきている。」と記している。
今まさに話題となっているのが、カーボンニュートラルだ。これからの農業界が直面する課題の一つだ。
私がこの本に強く惹かれたのは、とにもかくにも農業の現場がイキイキと描かれ、魅力的な職業であることが伝わってくるからだ。もちろん、人間関係や繁忙期の忙しさ、多くの多くの大変さも書かれている。しっかり取材したことが分かる。
そして、農業は農業だけではなく、他の産業と連携する必要があったり、新しい収益の基軸になる「可能性」をも追いかける姿が丁寧に描かれているからだ。
誉田哲也が得意とする人物像。葛藤、悩み、そしてそれを突き破る姿。非常にさわやかな気持ちになる小説だ。
(HAL財団 上野貴之記)